今週とても興味があるセミナーに参加したので、報告いたします。Korn Ferry社のセミナーで「後継者育成とサクセッションに関する実態調査結果のセミナー」が8月31日参加させていただきました。こちらのセミナーは日本企業における経営者の育成と作セッションの状況を2020年6月から7月に行ったものの速報で、有効回答数は 107 でした。この数字は今までと比べるととても高いサンプル数とお話されていたので、多分後継者育成が日本の企業にとって再重要視されているのだろうと思います。設計のフレームとして、経営人材育成 3.0というアプローチの推移を使って行ったようです。
コーンフィリー社資料抜粋
私の理解では1.0は古いタイプの育成方法、2.0は1.0の進化版で今日本企業で一般的に行われているもの、3.0は今の理想系と思いました。
実際の結果でも多くの日本の企業は2.0にいるという結果になりました。2.0は行動特性(コンピテンシー)を使い、選抜は業績を基準に海外人材も検討、コンピテンシー評価で、基準が日本、リーダシップ研修、即戦力になれば外部から採用というものです。次のフェーズ3.0には多くの日本企業はまだ実践していないようですが、3.0では将来の人材像、コンピテンシ+性格特性、動機なども定義、業績よりポテンシャルを考慮し社外人材を検討、基準はグローバルレベル、経験や個人特性を考えて育成をデザインというレベルだそうです。
その他のポイントです。
・今の取り組みに満足している企業は 16.1%のみ
・取り組みを主導するのは、過去は人事が多かったが、今は経営陣やトップという事で、経営課題と認識されている
・現在のアプローチを大幅に変えようと思っている企業は41%。だが欧米企業の80%と比べると低い
・人材要件として、将来の人材像を明らかにしている会社は20%のみ
・コンピテンシー、経験に加え、動機や性格特性を含める企業が増えている
・必要な能力は戦略的思考、イノベーション推進に加えてビジョンとパーパスの推進
・選抜時ポテンシャルを重視する企業は多くない
・約半数が30代前半までに候補者プールの構築を始めている
・評価ではコンピテンシーに加え、性格特性・動機まで診断しているのは31.5%
・明確な意図を持った「経験デザイン」は3分の1以下だが、今後は、経営者に成長するための有効な経験をデザインして付与する必要があると88.3%が回答
私が日々会話している日本企業お客様もやはり2.0の状態のお客様が多いと思います。やはりリーダ育成サクセションプランニングは経営の最重要課題を言えるので、さらに個々人材にフォーカスした育成体制に変わっていっているのだと思います。私が面白いと思ったのは性格特性や動機も考慮されている事、グローバル基準や外部採用です。また質問として、性格特性や動機はトレーニングで変わるのか?という質問では本質的には変わらないという事でした。リーダーは生まれ持ったものなのかもしれません。
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