第1回は、企業の人材データの活用にを始めるにあたって、よくありがちな失敗例のBlogを紹介、第2回は、活用イメージをもっていただくために、データ利用者の役割ごとの人材データ活用例を紹介しました。
第3回最終回では、グループ横断で取り組む場合のデータ標準化をどう進めるか、データ精度・鮮度をどうやって確保・向上するかについて紹介しています。
https://www.sapjp.com/blog/archives/40906
データ標準化 – まずは対象範囲を絞り込む
データ標準化というと、人材に関するあらゆる属性情報の定義が共通になっていることをイメージされている方が多いのですが、データ活用の目的に必要なデータだけを標準化すればよいのです。
項目を絞るだけではハードルは下がらない
グループ全体で同じ考え方でデータ活用するためにも、グループ標準化対象とするデータは、全社が同じ定義で管理することが望ましいです。最低限必要と絞り込んだ範囲だけでも検討してみてください。
評価レイティングをそろえたくなる誘惑
グループ横断でキー人材を識別したいということであれば、人材プール管理の方が向いています。各社の評価制度におけるハイパフォーマー、評価と切り離して選定したハイポテンシャル人材など、目的に合わせた人材のグルーピングが可能です
データ精度 – 「まあまあ正しいらしい」だと使ってもらえない
データの品質に問題があるのであれば、品質を担保できる部分と要改善の部分を明確にしておき、用途に応じた利用適否の判断や将来のデータ品質改善ができるようにしておくことが重要です。
データ鮮度 – 連携頻度を増やせば鮮度はあがるか
データ鮮度は連携頻度だけに依存するものではありません。連携元となる各社で鮮度の高いデータ管理がされていることが前提となります。人材情報を月次でしか更新していない、入社データを1週間遅れて入力している、ということがあると、各社のデータ鮮度がよくないため、データ連携の頻度をどれだけ増やしてもデータ鮮度が不十分になります。
各社とのデータ連携を検討する場合は、このように各社側のデータの精度・鮮度を調査しておくことが重要です
実は最近私のSuccessFactors を数年使っていらっしゃるユーザの方から同じような悩みを聞くことが多くなりました。グローバル展開されている日本の企業の方で、長年各地域のデータを統合する事を考えていたけど、リソース不足や、緊急性がないために延ばし延ばしにしていたのだが、もう延ばせなくなってきた。リソースを投資してもグローバルのデータベースを作りたいと言う依頼です。
もともと各地域では別々のデータベースがあり、データの定義も評価制度なども違うので、統合するのはかなりの労力と時間がかかるのでなかなできなかったのを、ここにきて上からの命令でやらざるをえなくなったというわけです。
こう言った場合は、外部のリソースを使って各地域と交渉をしたり、手を動かしたりしてもらうケースが多いのですが、肝心の決め事は人事担当者がやらなくてはいけません。多くの場合まずは統一できそうな人事データを統一して、数年かけてありたいデータベースを作ると言う形で進めている企業の方も多いようです。
こちらのブログではこのような事を今後やりたいまたは実際にやられている方にとって参考になるブログです。
第1回から3回まで人事データ活用のブログを紹介して来ましたが、このような話は実際の話でも多くなって来ています。いかに計画的に人事データを整備して、活用して行くかが今後の企業の人事戦略の目標達成するためのキーになりそうです。
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