組織のコーチング文化の醸成が、社員エンゲージメント及び収益に強く影響

「強力なコーチング文化を持つ組織は、業界の同業他社グループを上回る収益を報告しています。」

Coaching for Leaders (https://coachingforleaders.com/podcast/)というPodcastでMicrosoftのコーチングプログラムの責任者であるAndrea Wanerstrand 氏がHow to build Coaching Culture (コーチングカルチャをどう作るか?)の話をしていました。こちらが一部抜粋したものを翻訳したものです。

国際コーチ連盟とヒューマンキャピタルインスティテュートは、マネージャーとリーダーシップによるコーチング文化の構築に関するレポートで次のように述べています。

「強力なコーチング文化を持つ組織は、業界の同業他社グループを上回る最近の収益を報告しています。」

また、こちらのCreating a Coaching Culture コーチング文化を作るという記事においては、コーチング文化の構築には下記の効果があると話しています。(https://www.performanceconsultants.com/coaching-culture)

・社員のエンゲージメントを高める

・社員を育成し、パフォーマンスを高める

・創造能力と適応能力を向上を高める

・社員の仕事への責任力を高める

・組織のチェンジマネジメント機能をを高める

これらの事から組織のコーチング文化の醸成が、社員エンゲージメント及び企業の収益に強く影響する大切なものだという事が分かります。私が働くSAPでも社内コーチ養成に関して力を入れており、情報ポータルや、コーチ検索システムも存在しています。

ですが現状は、コーチングカルチャーは社内コーチ養成など企業にとっては必要であるとは思う一方、育成に対するコストがかかり、社内で本当に効果的なコーチングができるまでのトレーニング期間として、3ヶ月から6ヶ月かかるという、時間とコストの問題があり、多くの企業ではマネージャのトレーニングの一部に数日のコーチングプログラムだけがあるという現状です。

ここで1つ私が働くSAPの事例を紹介いたします。SAPではこの状況を踏まえてGROWモデルという会話のガイドラインをマネージャに設けています。

Goal: 目標の明確化、Reality:現実の把握、Options:選択しの創造そしてWill:行動計画と目標達成の意思という手順で、各ステージを明確にすることで単なるタスクのアサインではなく、各社員の目標に沿った行動計画を引き出す会話をするようなガイドラインです。従来上司から部下への指示とタスクアサインといった一方通行になりがちでしたが、伝え方にも工夫できるよう、社員のやる気と能力によってメッセージの伝え方を分類し、一方的な命令ではなく社員のやる気を引き出し、能力を高めるよコミュニケーションを指導しています。このようなコミュニケーションガイドラインを使用し、上司と部下の会話がより社員の能力開発やパフォーマンスの向上につながるよう啓蒙しています。

GROWモデルのガイドラインを設定する事で、従業員のエンゲージメントや社員のパフォーマンスを最大限に引き出す事を実行しています。

これが上司から部下のコーチングガイドラインで、これとは別に社内コーチを育成し、コーチングを広める文化を作る事に力を入れています。

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